学会・研究会の会員一覧をホームページに載せる方法|同意と更新
学会や研究会のホームページに「会員一覧」を載せるときは、先に4つ決めておくと、後で困りません。載せる項目、掲載の同意、退会したときの外し方、更新する人の4つです。この記事では、事務局の方が自分で決められるように、順に整理します。
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結論:先に「誰が会員か」を決め、一覧はそこから作る
会員一覧でよくあるつまずきは、次の3つです。
- 退会された方が、いつまでも一覧に残っている
- 載せたくない方の名前が出ていた、という連絡が後から来る
- 更新を頼む人が替わり、どこまで更新したかわからなくなる
どれも、原因は「一覧を単独で手直ししている」ことにあります。会員の名簿を正本(いちばん正しい元の表)と決め、一覧はその名簿から作る。この形にしておくと、3つとも起きにくくなります。
決めること1:載せる項目は最小限に
会員一覧は、会の規模や顔ぶれを伝えるためのものです。載せる項目は、その目的に必要な分だけにとどめます。
| 項目 | 載せるか | 考え方 |
|---|---|---|
| 氏名 | 多くの場合、載せる | 掲載の同意をとってから |
| 所属(施設名・地域) | 目的に合えば載せる | 入会を考える方にも役立つ |
| 専門・認定 | 学会では載せることが多い | 認定の更新で変わるので、更新の担当を決める |
| 会員の区分(正会員・賛助会員など) | 必要なら | 会費の区分と混ぜない |
| 連絡先(メール・電話・住所) | 原則、載せない | 外に出すと戻せない。必要なら会員限定ページで |
| 生年月日・会費の状況 | 載せない | 一覧の目的に不要 |
迷ったときは、「載せない」側に倒すのがおすすめです。あとから足すのは簡単ですが、いったん公開した情報は、取り消しても検索の結果や保存されたページに残ることがあります。
決めること2:公開するか、会員限定にするか
同じ「会員一覧」でも、目的によって見せる相手が違います。
| 目的 | 見せる相手 | 載せる項目の目安 |
|---|---|---|
| 会の規模・顔ぶれを伝えたい | だれでも(公開) | 氏名・所属・専門など最小限 |
| 患者さんや一般の方に、会員を紹介したい | だれでも(公開) | 氏名・施設名・施設のホームページ |
| 会員どうしで連絡をとりたい | 会員だけ(ログイン後) | 連絡先を含めてもよいが、同意が必須 |
公開用と会員限定用を分けると、載せる項目を変えられます。会員限定ページの作り方は、学会・研究会のホームページに会員限定ページを作る方法 にまとめています。
決めること3:掲載の同意を、いつ・どうとるか
氏名や所属を公開する以上、本人に「載せます」と伝えて了承をもらうのが基本です。とり方は、おおむね次の3通りです。
- 入会申込のときに、確認欄を設ける。 「会員一覧への掲載:□ 氏名・所属を載せる □ 載せない」のように、選べる形にします。新しく入る方には、これがいちばん手間が少ない方法です
- すでにいる会員には、一度だけ確認する。 年会費の請求やお知らせにあわせて、掲載の可否を尋ねます。返事がない方は「載せない」にしておきます
- いつでも変えられると伝える。 載せないでほしい、施設名を変えたい、といった希望を受ける窓口を決めておきます
返事がない方を「載せる」にしてしまうと、後で連絡が来たときに説明がむずかしくなります。返事がなければ載せないが、安全です。
なお、個人情報の扱いについては、団体の規約や、必要に応じて専門家への確認をおすすめします。この記事は、法律の判断を示すものではありません。
決めること4:退会・未納のとき、一覧から外れるようにする
一覧にいちばん残りやすいのが、退会された方です。「退会したのに、名前が出ている」という連絡は、会にとっても本人にとっても気持ちのよいものではありません。
防ぐには、一覧を「手で消す」のをやめて、名簿の「状態」の列から、自動で作る形にします。
| 名簿の状態 | 一覧に |
|---|---|
| 会員(掲載に同意) | 載せる |
| 会員(掲載に同意していない) | 載せない |
| 退会 | 載せない |
| 会費が未納(会の規約で決めた場合) | 載せない、または別扱い |
この表を、事務局の中で決めておきます。とくに「未納の方を外すか」は、会によって考え方が分かれるところです。外す場合は、いつ外すか(年度末、督促の後など)まで決めておくと、迷いません。
名簿を正本にして、一覧を自動で作る事例は、JIPの会員一覧を名簿と連動した事例 で紹介しています。
更新の担当と頻度を決める
一覧は、作ったあとの更新がいちばん続きません。次の3点を、先に決めておきます。
- 誰が直すか。 担当者が替わっても回るように、名簿の1か所だけを直せば済む形にします
- どのくらいの頻度で反映するか。 毎日でなくても、月に1回、総会の前など、会の動きに合わせます
- ミスに気づいたとき、どうするか。 載せ間違い・外し忘れの連絡を受ける窓口と、直す手順を、1枚にまとめておきます
担当者が替わっても困らないようにする考え方は、ホームページを自分で更新し続けるには も参考になります。
医療系・歯科系の会で、とくに気をつけたいこと
医療系・歯科系の会では、会員一覧が「どこの先生か」を患者さんに伝える役目も持つことがあります。そのとき、次の点を確かめておくと安心です。
- 施設のホームページへのリンクは、医院名と所在地をページ上で確かめられたものだけ載せます。別の施設や古いページにつながるくらいなら、空欄にしておくほうが安全です
- 「専門医」「認定医」などの肩書きは、更新で変わります。いつ時点の情報かを、一覧のどこかに書いておきます
- 医療に関する広告のルールが関わる場合があります。載せる文言は、厚生労働省の指針などを確かめるか、専門家に相談してください
医療系の会のホームページ全般の注意点は、医療系の学会・研究会のホームページの注意点 にまとめています。
公開前に確かめる6つのチェック
一覧を公開する前に、次の6つを確かめます。印刷して、事務局で回し読みするのがおすすめです。
- 名簿を正本にして、一覧はそこから作る形になっているか
- 載せる項目は、目的に必要な分だけになっているか
- 連絡先・生年月日などが、公開側に出ていないか
- 掲載の同意がない方、返事がない方が、載っていないか
- 退会した方が、一覧から外れているか
- 更新する人と、反映する時期が決まっているか
まとめ
会員一覧は、「誰を載せるか」より先に、「誰が会員か」を決めておくことが肝心です。名簿を正本にして、項目は最小限にし、同意のない方は載せず、退会した方は自動で外れる。この4つがそろえば、更新が楽になり、載せ間違いも減ります。
今の名簿を見ながら、自分の会ではどう決めるとよいかを一緒に考えたい方は、医療系・歯科系の学会・研究会の方へ から、今のホームページの改善案(1枚)や、事務作業を「手間の地図」にまとめる棚卸し診断(オンライン45分・15,000円(税込))をご相談ください。
よくある質問
会員一覧に載せる前に、本人の同意はとったほうがよいですか?
氏名や所属を外に公開する場合は、載せる項目と目的を伝えて、本人の了承をとっておくと安心です。入会申込書に「会員一覧への掲載」の確認欄を設け、載せる・載せないを選べるようにする団体もあります。個人情報の扱いは、団体ごとの規約や専門家への確認を前提にしてください。
退会した人が一覧に残ってしまうのを防ぐには?
「誰が会員か」を決める名簿を1つに決め、一覧はその名簿の「状態」の列から作る形にすると防げます。一覧を別に手で直す形だと、更新のたびに消し忘れが出ます。
会員一覧は、会員だけが見られるページにしたほうがよいですか?
載せる目的によります。入会を考える方や患者さんに会の規模や顔ぶれを伝えたいなら公開、会員どうしの連絡が目的なら会員限定、と分けるのが一般的です。公開と限定で、載せる項目を変える団体も多くあります。
名簿がエクセルのままでも、ホームページの一覧と連動できますか?
多くの場合できます。名簿を読むだけにして、サイトに載せるための表を別に作る形なら、ふだんの事務のやり方を変えずに済みます。名簿の構成によって合う形が変わるので、まず今の名簿を見せていただくのがおすすめです。